禅フォトギャラリーは、4月28日から5月28日まで田中長徳写真集『Today Tokyo』の刊行に合わせ展覧会を開催いたします。小学生の時に初めて一眼レフカメラを手にした田中長徳にとって、高度経済成長期に入りエポックメイキングな出来事が続く1960年代から1970年代の東京は格好の被写体でした。日常と非日常、光と影という相反する顔を持つ東京の街を田中は独自の視点で軽快に切り取っています。今回禅フォトギャラリーより刊行する写真集から選りすぐりの作品を約30点展示いたしますので、ぜひご高覧ください。

私が東京をテーマとして認識できるようになったのは、1964年の東京オリンピックの時だった。東京が初めて極東の敗戦国の首都ではなくて、極東の活発な都会として認識されたきっかけが1964年だった。その時私はニコンとライカを手にして東京の撮影を開始した。この写真集に収録されているのは私が撮影した半世紀の時間軸のごく初期の、つまり1960年代から70年代初めの写真からセレクトした。ー田中長徳

Artist Profile

田中長徳

1947年、東京生まれ。日本大学藝術学部写真学科卒業。在学中より作品を雑誌やギャラリーで発表し、卒業後はウィーン、ニューヨーク、プラハに滞在して写真家として活動。カメラに対する造詣も深く、現在も専門誌へ多数執筆している。

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